秋の夜の何にたかぶり寝つかれぬ 結城昌治
暑い暑い、長い長い夏がやっと終わりを告げたようだ。吹く風にやっと秋の気配を感ずるようになった。秋の夜長は何故か人みな物思う。皆さんは秋の夜長を何を思って過ごすだろうか。
我が民話研究会のメンバーは、おそらく九月十一日北上展勝地「民俗村」での里帰り口演についてであろう。
とうとう迎えた
感激のうちに終わった
悪天候の日であった。九時半ごろよりポツリポツリと落ち始めた雨に、どうかそのまま一日もってくれろと念じたのだが、想い空しくザーザーと本降りの雨となった。模擬店もたくさん出ている。四年ぶりに花嫁道中もあるという。お祭りはどうなるのか。それより何より、口演への来場者は・・・・?
すべてが杞憂であった。定刻通り十時半から始まった第一部は40人弱ほどの来場者であったが、十二時半からの二部・十四時からの三部は座る場所を探さねばならぬほどの満員の盛況であった。各部とも80~100人近い聞き手で会場が埋め尽くされた。ラスト第四部の十六時からのときは、花嫁道中が始まったことでもあり少なめであったが四十人強の方がおいで下さった。
少しカビ臭い屋敷内
往時を彷彿とさせる薄暗さ
途中からポッタンポッタン
懐かしい雨漏りの音
「禍を転じて福となす」とでも云おうか。振り返ってみると、あの悪天候が昔語りの語り手にも素晴らしい効果をもたらしたように思う。
メンバー全員、懐かしい顔ぶれとの再会も果たした。会場で語り合った者、打ち上げ後楽しい時間を持った者など、思い思い旧交を温めあった。
今回の里帰り口演が無事成功のうちに終わったことを喜びたい。そしてこの口演を実現するにあたり、地元北上でさまざまに尽力してくださった方々に心から感謝申し上げたい。有難うございました。
サァー、また「一」からのつもりで始めよう!今回の経験をメンバー全員の糧として、今後の活動もみなで力をあわせて立ち向かっていこう!
どんどはれ